静けさについて
静かな場所が好きだ、と言うと、たいてい「内向的なんだね」と返される。でも私が求めているのは、たぶん性格の問題ではない。
本当の静けさは、音量ではなく、中断の少なさで決まる。図書館が静かなのは、誰も私に話しかけてこないからだ。カフェの雑音のなかでも集中できるのは、その雑音が私に用事がないからだ。
静けさとは、世界が私を少しのあいだ放っておいてくれること、なのだと思う。だから私は、音を消すより先に、通知を消すようになった。世界が静かになったわけではない。ただ、世界のほうが、私を急かさなくなっただけだ。
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